日本人シェフであれば、みんな日本のカレーを作れる!?

1. Japanese Curryの世界的人気

伝統的な料理に関する体験型旅行サイト「Taste Atlas」が2022年12月、「世界の伝統料理ランキング」を発表しましたが、寿司やラーメンではなく、インドのカレーでもなく、「日本のカレー」が世界の伝統料理1位に選ばれたことが、日本人の間でちょっとした話題となりました。とろみがあるカレールーが特徴の日本のカレーは、本場インドを始めたとした他国のカレー文化の影響を受けながら、ここ100年程度の間に日本で独自に発展していった経緯があったのですが、いつの間にか他国の方からは日本の伝統料理のひとつとして考えられていたようです。

カレーは日本では1000円程度(7USD程度)で食べられる大衆食として浸透し、日本の街を歩いていればさまざまなレストランでカレーのメニューを見かけます。現在カレー専門店だけをカウントしても日本全国に約2,200店舗あると言われており、一般的なカレーライスだけではなく、カレーパンやカレーうどんなども日本では人気があるメニューです。

みなさんもご存じの通り、現在では世界中の日本食レストランの定番メニューとなっており、日本貿易振興機構の2015年の調査によるとロンドン市内にある日本食レストラン518店のうち、寿司を提供している店が440店、カレーを提供している店が284店あったそうです。欧米やアジアで好きな日本食メニューのアンケートを取ってみると寿司、刺身、ラーメンなどとともにTOP5に入るほどの人気メニューになっています。

世界的に有名なレストランチェーンとしてはCoco Ichibanyaが知られており、2022年2月末現在、日本国内に1259店舗、海外に202店舗(アメリカ、イギリス、中国、韓国、台湾、香港、フィリピン、ベトナム、タイ、インドネシア、シンガポール、インド)を展開しています。

また、ミシュランガイドでもカレーというカテゴリーが作られており、2023年3月現在ビブグルマンのカテゴリーに16店舗が掲載されています。(このうち日本にあるお店が15店、米国が1店)

2. Japanese Curryとは?

では、日本のカレーと他の国のカレーは何が違うのでしょうか?香辛料を多用したインドの煮込み料理を総称し、カレーと言われていますが、日本のカレーは150年ほど前にイギリス経由で持ち込まれました。日本のカレーはスープ状ではなく、小麦を使いとろみを出しているのが特徴で、イギリス海軍が揺れる船の上でもこぼれないようにとろみをつけるために小麦粉を入れていたため、それを日本人が真似たと言われていますが、真偽のほどは定かではありません。市販のカレールーとともに、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、肉などを入れ煮込み、白米とともに提供されるのが、一般的な日本のカレーの食べ方で、あるアンケートによると日本では70%以上の人が自分でカレーライスを作ったことがあると回答するほど、一般家庭に浸透している人気メニューのひとつです。家庭用カレールーの代名詞ともいえる「バーモントカレー」は、日本のカレールー全体の30%のシェアを占めており、海外の日本食材店などでもよく見かけますので、みなさんの国でも日本のカレーの食材を手に入れることはむずかしくはないかと思います。

日本全国に約2,200店舗あると言われるカレー専門店では、インドの香辛料をベースに作るカレーもあれば、タイカレーの影響を受けたカレー、インドネシアのソトアヤムスープに影響を受けたカレーなど幅広い種類のカレーが提供されています。ビーフカレー、ポークカレー、チキンカレー、カツカレー、シーフードカレー、野菜カレー、スープカレー、キーマカレーと食材の幅も広く、日本の街を歩けば、いかに日本人にカレーが愛されているのかわかるかと思います。とくに東京の神保町エリアはカレー激戦区で半径一キロ以内にカレー専門店が60店舗あると言われており、日本中のカレーマニアからカレーの聖地として知られています。

3. Japanese Curry Chefをどうやって見つける?

寿司職人では若い頃から有名店での下積みを経て独立するというケースが多いですが、成功しているカレー店のヘッドシェフのキャリアは本当に様々です。カレー屋の名店で働きその後独立という方ももちろんいますが、元々飲食未経験だったが、趣味のカレー好きが高じて、独自のレシピの研究を重ね、お店をオープンしている方も少なくありません。

ミシュランでビブグルマンを取得しているお店の中では、30代まで飲食未経験でサラリーマンをしており、その後、調理師専門学校を経てカレー店主として独立されたシェフや、レコード会社の宣伝担当からカレー屋の食べ歩きを経て独学で料理を学び独立されたシェフもいます。カレー店で成功しているシェフに共通しているのは、カレーへのあくなき探求心という点のみなのです。

では、カレー専門店のシェフをどのようにリクルーティングするのかというと、カレー専門店自体は約2,200店舗あるものの、海外で働きたいシェフは限られているため、ここで働いているシェフをそう簡単にヘッドハンティングすることはできません。ただ、前述の通り、カレーは一般家庭でもよく作られるメニューであるため、日本人のシェフであればほぼ全員カレーを作った経験があるはずです。これまで働いていた店舗でメニューとしてカレーを提供したことはなくても、カレーが好きで独自のレシピをもっているシェフも少なくありません。履歴書の経歴欄だけに注目せずに、インタビューの中で、これまでの経験やカレーの商品開発への情熱があるかどうかをヒアリングしていくなかで、お互いの方向性のあうシェフを見つけていくことが理想のカレーシェフの採用の近道であると言えます。

カレーのメニュー開発ができるシェフを探している日本食レストランの方は、まずは和食エージェントまでお問合せください!

4. 採用に困ったら?

「日本人寿司職人に向けた自分の店のアピールポイントが分からない」
「こんな人材採用したいのですが、どうやっていいかわからない」
「以前自分たちで採用活動して失敗したので、今回は人材会社で本当に良い寿司職人を見つけてほしい」
「日本語ができるスタッフがいないので、日本人採用業務を丸投げしたい」

など採用に困りごとがありましたら、和食エージェントにまでお気軽にご相談ください。

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