日本の料理人の給与(2026年):公的な賃金データと海外の飲食店が提示する給与
日本の料理人の給与を知るうえで最も信頼できるのは、厚生労働省が公表している公的な賃金調査「賃金構造基本統計調査」です。このページでは、料理人が含まれる職種について最新の数値(2025年調査、2026年3月公表)を紹介し、その職種に含まれる範囲を説明したうえで、海外の飲食店が日本から採用する料理人向けに提示してきた給与と並べています。すべての数値に出典があり、和食エージェントの紹介実績データは一切使っていません。
日本の料理人の給与:公的統計の数値(2025年)
この調査には寿司職人だけの区分はありません。料理人は「飲食物調理従事者」に含まれ、厚生労働省はこれを幅広く定めています。対象はシェフ・コック、板前、調理師、学校や社員食堂の調理員、店主を兼ねる調理人、調理見習い、バーテンダーで、勤め先は飲食店、旅館、ホテル、病院、工場などです。給与は店や役割によって大きく異なります。
同じ調査を年齢別に見ると、経験とともに給与が上がっていく様子がわかります。
- 一般労働者のみの数値です。短時間労働者は別の表にあり、含まれていません。対象は常用労働者10人以上の民営事業所です。
- 月給は調査年の6月分で、残業代や手当を含む税引き前の額です。賞与は前年1年間の額です。
- 数値は平均値で、中央値ではありません。
- 推計年収=きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額で、この調査の一般的な読み方です。米ドル換算には欧州中央銀行(ECB)の2026年10月9日の参照レート(USD 1 = 158.25円)を使っています。
日本の寿司職人の求人に出ている給与
- 日本の求人検索サイト「求人ボックス」が集計した寿司職人の求人:年 約459万円(月 約38万円)、アルバイト・パートの求人は時給 約1,246円。サイトはこれを平均と呼んでいますが、定義上は集計した求人の中央値です(求人ボックス、2026年10月6日付のページ)。
求人に出ている給与は雇用主が求人広告に載せた額で、最終的に合意された額ではありません。
海外の飲食店が日本から採用する料理人に提示する給与
比較のため、和食エージェントが日本から採用する料理人向けに掲載した求人(2024〜2026年)の給与幅を示します。いずれも求人に載せた額で、通常はこれに加えてビザ、航空券、住居の補助がつきます。国ごとの出典、現地の相場、政府データはWhat to Pay a Japanese Chef Abroadにまとめています。
日本から採用するときに給与の差が重要になる理由
海外へ移る料理人は、現地の相場だけでなく、日本での給与やお店のある都市の生活費とも比べてオファーを判断します。日本から来る料理人が最初に尋ねるのは、たいてい家賃と最初の賃貸契約のことです。
いくつかの国では、ビザの規則が給与の下限を決めています。シンガポールの就労ビザ「Employment Pass」、オーストラリアのスポンサー就労ビザの給与基準、アメリカの一般賃金水準(prevailing wage)は、いずれも日本から採用する料理人に適用されます。そのため条件は、現地の求人相場よりもビザによって決まることがよくあります。
料理人は条件全体を見て判断します。住居の補助、ビザとその有効期間、日本への帰国便、スーシェフや料理長へ進む道筋が書面で示されているかどうかです。こうした点がはっきりしたオファーは、不明点が残る高い給与よりも受け入れやすいものです。
よくある質問
日本の料理人の給与はどれくらいですか?
賃金構造基本統計調査(2025年)によると、日本の料理人の月給は286,600円、年間賞与は351,600円で、年収にすると約3,790,800円(約 USD 24,000)です。この数値は寿司職人に限らず、料理人全体のものです。
日本の寿司職人は、ほかの料理人より給与が高いのですか?
公的な調査では、寿司職人とほかの料理人を分けていません。求人ボックスが集計した寿司職人の求人では中央値が年 約459万円で、調査による料理人全体の平均 約379万円を上回ります。ただし、2つの数値は測り方が違います。一方は求人に出ている給与、もう一方は雇用主が記録した給与です。
海外の飲食店は、日本から来る料理人にどれくらい高い給与を提示していますか?
和食エージェントが日本から採用する料理人向けに掲載した求人では、パリの月 約 EUR 3,200からアメリカの月 USD 9,000までの幅があり、住居やビザのサポートは含みません。国ごとの詳細と出典は、海外で日本人料理人に支払う給与をまとめたガイドに載せています。
このページでは和食エージェントの紹介実績データを使っていますか?
いいえ。日本の数値は公的統計、海外の数値は掲載された求人によるものです。求人に出ている給与は、最終的に合意された額ではありません。


