ニュージーランドで働く料理人・シェフ完全ガイド|求人・生活・ビザ情報徹底的解説

1. 市場動向

ニュージーランドでは近年、日本食の人気が年々高まっています。多文化社会である同国ではヘルシー志向も強く、寿司やラーメンなど日本食は現地に受け入れられやすい傾向にあります。実際、日本食レストランの数は増加を続けており、2021年時点の約380店舗から2023年には480店舗へと拡大しました(前年比約11.6%増)。2025年には560店舗に達するとの予測もあり、市場は安定成長を続けています

主要都市のオークランド、ウェリントン、クライストチャーチでは特に日本食ブームが顕著で、本格的な和食の技術を持つ料理人への需要が急増しています。地元の新鮮な食材を活かした創作和食や伝統的な寿司・天ぷらなどは高く評価されており、現地メディアで取り上げられる日本食店も出てきています。また、高級店からカジュアルな居酒屋まで幅広い業態で日本食店が展開されており、例えばオークランドの人気店「Masu」などは新鮮な寿司や焼き物で地元客に愛されています

今後も観光業の回復や人口増加を背景に、日本食へのニーズは堅調に伸びていく見込みです。ニュージーランドの日本食材市場規模は2023年時点で約1.2億NZドルに達しており、2028年には約1.5億NZドルへ拡大すると予測されています。このように、日本食人気の高まりとともに現地の日本食レストラン市場も拡大を続けており、日本人料理人にとって活躍のフィールドが広がっています。

2. 求人の傾向と求められるスキル

ニュージーランドの飲食業界では、コロナ後の観光業回復と人手不足により求人が急増しています特に日本食レストランやフードコート、ホテル内レストランなどで寿司職人や和食シェフの需要が非常に高まっています。
都市部には寿司店が数多く存在し、日本食ブームを背景に寿司職人(寿司シェフ)の求人が豊富です。寿司を握れる人や魚を捌ける人は引く手あまたで、この技能を持つ経験者にとってニュージーランド市場はまさに狙い目と言えるでしょう。実際、現地では「寿司が握れる」「魚を捌ける」料理人のニーズが非常に高く、本格的な寿司経験者であれば好待遇のオファーを受けられるケースもあります

また、ラーメン調理人や居酒屋料理人なども求められています。多文化な食シーンの中で、寿司・ラーメン・居酒屋業態は特に人気が高く、これらの分野の即戦力人材を探す求人が増えています。例えば現地資本の日本食居酒屋では焼き鳥や天ぷらなど和食全般をこなせる料理人が重宝され、天ぷら職人や焼き鳥職人の経験も評価対象となります。創作系の居酒屋では刺身の盛り付けから唐揚げ、鍋料理まで幅広いスキルが求められる場合もあります。

求人の傾向

求人の傾向として、調理の現場経験が3年以上ある人材はビザサポートを含め積極採用される傾向です逆に未経験の場合でも、人手不足の店では寿司アシスタントやキッチンハンドとして採用されるケースがあります。求められるスキルは業態によりますが、寿司・刺身の技術や天ぷらなど伝統的和食の調理スキルに加え、現地の食材や嗜好に合わせた創意工夫も重要です。たとえばニュージーランドでは裏巻き寿司や炙り、マヨネーズを使ったロールが一般的で、生魚の種類も限られるため、こうしたローカルスタイルに適応できる柔軟性も評価されます。

英語力について

英語力については、キッチン内の仕事であれば必須ではない場合も多いです。実際、英語に自信がなくても調理補助や寿司職人補助からスタートし、「見て覚える」スタイルで働ける職場も多数あります。現場で使う簡単な英語を覚えながら仕事に慣れていける環境が整っているため、語学面のハンデを恐れず挑戦しやすい土壌があります。

総じて、日本食ブームの追い風を受けて寿司・ラーメン・居酒屋分野の求人が中心に伸びており、本格的な和食の技術と現場経験を持つ人材が強く求められています。

 

3. 給与・待遇の目安(ポジション別/NZドル・日本円併記/住居・保険などの福利厚生)


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ニュージーランドの料理人の給与は時給制が基本で、2025年現在の最低賃金は時給NZ$23.50(約1,970円)に設定されています経験やポジションによりこれより高い賃金が提示されるケースが多く、以下に主なポジション別のおおよその給与目安を示します。

調理補助・キッチンハンド

時給NZ$24〜27(約2,040〜2,300円)。フルタイム(月160時間程度)換算で年収約NZ$50,000前後(約425万円)になります。未経験〜中堅レベルのスタッフ向けで、最低賃金をわずかに上回る水準です。

寿司シェフ・和食シェフ(中堅クラス)

時給NZ$25〜32(約2,125〜2,720円)程度が一般的です。年収換算ではNZ$55,000〜65,000(約470万〜550万円)程度が多く、経験や技能によってはそれ以上も可能です。求人全体のシェフ平均年収もこのレンジに収まります

ヘッドシェフ・料理長クラス

年収NZ$80,000以上(約680万円超)も十分狙えます。高級店や複数店舗を統括するエグゼクティブシェフではNZ$90,000〜100,000(約770万〜850万円)に達する求人も存在し、極めて高待遇と言えます。実際、2025年のヘッドシェフ平均給与はNZ$80k台後半とのデータもあります

※上記の日本円換算は1NZドル≒85円で概算しています。なお、提示される給与形態が年収固定の場合は、週あたりの労働時間にも注意が必要です。例えば年収NZ$46,800(約400万円強)という求人では「週30時間以上」としか記載がなく、不明確なままだと実質時給が最低賃金を下回る可能性が指摘されていますそのため年収ベースの契約時は、残業の有無や時間あたりの賃金換算について面接時に確認することが重要です

福利厚生面

年間有給休暇が最低4週間付与されるなど法律で定められた待遇があります。残業は日本より少なく、休暇も取りやすい傾向でワークライフバランスは良好です。雇用主によってはまかない(食事)の提供があったり、制服貸与、チップ制度(業態による)がある場合もあります。遠方から採用する場合には、渡航費補助や一時的な住居提供を行う企業も稀に見られます。特にリゾート地のホテル附属レストランなどでは寮や住居手当が付くこともあるので、求人情報をよく確認するとよいでしょう。

医療保険・健康面

ニュージーランドでは永住者や一定期間以上の就労ビザ保持者に公的医療サービスが適用される制度があります。短期の就労者や渡航当初は私的医療保険への加入や旅行保険の利用が推奨されます。企業によっては保険加入のサポートをしてくれるケースもありますが、多くの場合は個人で手配することになります。ただし労災補償(ACC)はニュージーランドの制度で充実しており、仕事中の怪我に対する補償は国籍を問わず提供されます。いずれにせよ、渡航前に医療保険についても確認し準備しておくことが望ましいでしょう。

税金

最後に、ニュージーランドの所得税は累進課税で、年収NZ$48,000程度までは17.5%、それ以上は30%以上の税率が適用されます給与は税引前で表示されるため、手取り収入は額面よりも約2割ほど少なくなる点も念頭に置いておきましょう。税引後の手取りを計算し、現地での生活費と照らし合わせて無理のない給与水準の仕事を選ぶことが大切です。

4. 生活コストと現地事情(家賃・食費・交通などリアルな生活感)

ニュージーランドで生活する上で最も大きな出費となるのが住居費(家賃)です。特に最大都市オークランドの家賃は高めで、都市中心部では1ベッドルームのアパートが週約NZ$520(約17万円/月)にもなります。郊外でもワンルームで週NZ$400~500程度(約13万~17万円/月)が相場で、シェアハウスで部屋を借りる場合でも週NZ$200~300(約6.8万~10万円)は見込んでおく必要があります。

ウェリントンやクライストチャーチなど他の主要都市もオークランドほどではないものの家賃水準は高く、平均的な週家賃はウェリントンでNZ$500前後、地方都市でもNZ$300台は一般的です。なお、賃貸は基本的に家具なし物件が多く、入居時に2~4週間分のボンド(保証金)や数週間分の家賃前払いが必要になる点にも注意しましょう。

食費

日本と比べると輸入品を中心にやや高価です。例えば醤油1リットルがNZ$10〜15(約850〜1,300円)と、日本の数倍の価格で販売されています。日本食材や調味料は現地のJapan Martなどの専門スーパーで入手できますが割高になる傾向があります

一方、現地産の食材(肉類や乳製品、野菜・果物)は比較的安価で質も高く、うまく活用すれば自炊の食費は抑えられます。外食はカフェのコーヒー一杯がNZ$5前後(400円強)、ファストフードのハンバーガーセットでNZ$10〜12(800〜1,000円)程度が目安です。レストランでの食事は一人NZ$20〜30(1,700〜2,500円)はかかるため、自炊と外食を使い分けて出費管理することが大切です。

交通費・移動手段

オークランドなど大都市圏ではバスや電車が運行していますが、日本の都市に比べると公共交通網は限定的です。特にオークランドは市域が広く人口も多いため、通勤に車が必要となる場合が多いでしょう。車社会ゆえ渋滞も発生しやすく、オークランドの通勤者は年間20営業日分もの時間を渋滞で失っているとのデータもあります。車を所有する場合、ガソリン代はリッターあたりNZ$2.5前後(約210円)で推移しており、日本に比べ若干割高です。中古車市場は活発で、日本車も多く出回っているため比較的手頃に車を購入できますが、保険料やメンテナンス費用も考慮しておきましょう。地方都市では車がないと生活が不便なケースも多いので、赴任先の交通事情に応じて車の準備を検討してください。

日常生活

ニュージーランドでの日常生活は、ゆったりとしたペースと自然の豊かさが特徴です。都市部でも商店の閉店時間は早く、平日は夕方5~6時には閉まる店が多いため、仕事帰りに深夜まで買い物や外食を楽しむという日本的な生活とは異なります。夜は街の人通りも少なく静かで、ニュージーランドの人々は早寝早起きな傾向があります。その反面、休日にはビーチや公園で過ごしたり、バーで友人と飲んだりとメリハリのある暮らし方をしています。治安はおおむね良好で、人々は陽気でフレンドリーな国民性です。初対面でも挨拶や会話を交わす文化があり、日本人にとっても馴染みやすい雰囲気でしょう。

気候は地域によりますが、概ね温帯〜亜熱帯で夏は25℃前後、冬は氷点下になることは稀です。ただし住宅の断熱性能が日本より低く、冬場は室内が寒くなりやすいので暖房器具の準備が必要です。物価水準は総じて日本(地方都市)よりやや高めで、特に家賃・外食・電気料金などが生活費を圧迫します。そのため、手取り収入に見合った住居選びと生活設計が重要です。例えば「郊外に住んで家賃を抑え、通勤は車で行う」「シェアハウスで住居費を折半する」など工夫している日本人シェフの方もいます。現地事情を把握し、無理なくニュージーランドでの生活を楽しめるよう計画を立てましょう。

 

5. ビザ・就労条件のポイント(難易度・どのルートが一般的か)


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ニュージーランドで就労するには適切な就労ビザを取得する必要があります。主なルートとして以下の3つが挙げられます。

 

ワーキングホリデービザ

18〜30歳までの若い料理人であれば、最長1年間のワーキングホリデー(ワーホリ)ビザが利用できます。このビザでは観光をしながら現地で就労経験を積むことが可能で、日本食レストランでキッチンスタッフとして働き始めるケースも多いです。ただし滞在期間が限定され更新不可のため、「お試し」で渡航し現地でフルタイムの仕事を見つけたら就労ビザに切り替える、というステップが一般的です。

就労ビザ(AEWV)

現地企業のスポンサーを受けて働くためのビザです。2022年に導入された認定雇用主制度による就労ビザ(Accredited Employer Work Visa, AEWV)が現在の主流で、日本でいう求人企業の内定を得てその企業に紐づく形で申請します。2024年12月の制度変更により、従来必要だった時給NZ$29.66以上という基準が撤廃され、業種別の市場賃金でビザ申請可能となりましたこの緩和によって飲食業界の雇用主は外国人シェフをより採用しやすくなり、実際に「ビザサポートあり」の求人も大幅に増えています

調理師として3年以上の経験があればAEWV取得は比較的容易で、求人企業側がビザ申請手続きをサポートしてくれるのが通常です。申請には雇用主からのジョブオファーレター、本人の経歴証明や必要に応じて英語力証明(職種による)などが求められます。ビザの有効期間は職種や給与条件により最長3年間で、更新や延長も可能です。

技能移民ビザ(永住権)

長期的にニュージーランドに定住したい場合は、ポイント制によるスキルドマイグラントカテゴリ(Skilled Migrant Category)での永住権取得を目指すルートがあります。シェフは同国の技能職リストに含まれており、調理の公的資格(専門学校ディプロマ等)や5年以上の職歴、英語力(一般的にIELTS 6.5相当以上)などの条件を満たせばポイントが加算されます。一定ポイントを超えると永住権の申請資格が与えられ、審査を経て永住権(Resident Visa)が取得できます。2023年以降の制度では、シェフ職はグリーンリスト(優先移民リスト)にも指定されており、所定の経験と条件を満たせば2年間の就労後に迅速に永住権申請が可能な枠組みもあります。永住権を取得すれば雇用主に縛られず働けるようになるため、長期的にキャリアを築く上で大きなメリットです。

上記のうち、最も一般的なのはまず就労ビザ(AEWV)を取得して働き始め、その後状況に応じて永住権申請を目指すルートです。多くの日本人シェフは、日本で数年の経験を積んだ後にニュージーランドの日本食レストランからオファーを得て渡航し、AEWVで就労を開始しています。ビザ取得のためには基本的に雇用主がニュージーランド移民局に認定されたAccredited Employerである必要がありますが、日本食レストランを含め主要な外食企業は続々と認定を取得しており、求人情報にも「ビザサポート可」「要就労ビザ申請」などと明記されるケースが増えています。

ビザ申請時のポイントとして、必要書類の準備と要件の把握が挙げられます。調理師の専門資格があれば有利ですが、実務経験が重視されるため必須ではありません。最低限、高卒以上の学歴と2年以上の調理経験があれば多くの就労ビザ申請要件は満たすでしょう。英語力についてはAEWV申請では特に証明不要なケースも多いですが、永住権を視野に入れるならIELTSやTOEFLで一定スコアを取得しておくと有利です。また無犯罪証明や健康診断書も求められるため、渡航前に用意しておきましょう

ビザの難易度に関しては、前述の通り2024年以降緩和されており、料理人にとってニュージーランドの就労ビザ取得は比較的ハードルが下がっています特に飲食業界向けでは給与水準の要件が実態に即した形になったため、多くの和食料理人がビザを取得しやすくなりました。とはいえ、ビザ申請には正確な手続きと時間がかかるため、求人企業と連携しつつ早め早めの準備が肝心です。書類の不備や遅延を防ぐためにも、専門のエージェントや移民コンサルタントのサポートを受けることをおすすめします。

6. 採用難易度と今後の将来性(今後2〜5年で伸びるか?狙い目か?)

採用難易度

ニュージーランドの日本食業界における採用ハードルは、現在のところそれほど高くありません。むしろコロナ後の深刻な人手不足により、「経験者なら是非来てほしい」という状況です実際、2024年後半〜2025年にかけて現地求人サイト(SeekやTradeMe)にはホスピタリティ分野の求人が毎月2,000件以上も掲載されているとのデータがあり、チャンスは豊富です。日本食レストラン側も即戦力の採用に前向きで、寿司シェフ経験3年以上でオークランドの人気店に就職・ビザ取得した例も多数報告されています。英語力に不安がある場合でも、英語不要のキッチンポジションからスタートできる求人が各地に存在するため、採用への心配は過度に持たなくて大丈夫です

とはいえ、希望のポジションや待遇を得るにはそれなりの準備と工夫も必要です。人気店や良条件の求人には応募が集中することもあり、現地では「50店舗応募してやっと採用される」といった話も一部で聞かれます。そのような中でも、日本で十分な修行を積んだ寿司職人や和食シェフであれば比較的早く内定を獲得できているのが現状です実際ある若手寿司職人は、履歴書(英訳付き)を10店舗ほど配った段階で採用が決まったと語っており、寿司スキルの高さが評価されています。つまり経験と技能がものを言う業界であり、それらを備えていれば採用の門戸は広く開かれていると言えます。

特筆すべきは、地方都市やリゾート地の日本食店では深刻な人材不足から採用ハードルがさらに低い点です。例えば観光地のクイーンズタウンや地方の小規模都市では、現地人シェフの確保が難しく日本人料理人に対するニーズが非常に高まっています。英語力よりも現場経験が重視される傾向があり、「多少英語が苦手でも即戦力になる和食経験者」であれば大歓迎という職場も少なくありません。そのため地方の和食店求人は、英語に自信がない人にとって狙い目と言えるでしょう。逆にオークランドなど大都市の高級店では基本的な英会話力を求められる場合もありますが、それでも日本ほどの競争の激しさはなく、真面目に仕事に取り組む日本人シェフは厚遇される傾向にあります。

今後2〜5年の将来性

ニュージーランドにおける日本食業界の見通しは非常に明るいものがあります。世界的な和食ブームは同国でも例外でなく、先述のように日本食レストラン店舗数は毎年増え続けています。年間成長率は4%前後と穏やかながら着実で、2028年まで市場規模拡大が予測されています。観光客の戻りも相まって、主要都市では新規出店の話も聞かれます。特に寿司・ラーメンといった人気業態は引き続き伸びていくとみられ、今後2〜5年でこれらのジャンルの店舗数や求人はさらに増加するでしょう。

一方で、ニュージーランド国内の調理人養成が需要に追いつく見込みは薄く、慢性的な人材不足は当面続く見通しです。そのため、日本から優秀な料理人を呼び込みたいというニーズも今後高まることが予想されます。実際、日本人シェフを対象にした海外就職フェアや求人サービスも活発化しており、和食人材の争奪戦は激しくなる可能性があります。こうした状況下、海外経験を積んだ日本人料理人はますます貴重な存在となり、給与・待遇面でも優遇されやすくなるでしょう。今まさに海外に飛び出す絶好のタイミングであり、このチャンスを活かしてキャリアアップを図る価値は大いにあります。

今後有望なのは、専門性の高いジャンルや新業態への対応力を持つ人材です。例えば本格的な懐石・割烹や天ぷらといった伝統料理のスキルを持つ料理人はまだ少なく、高級路線の和食店から需要があります。同時に、フュージョン系や創作和食に対応できる柔軟な発想を持つシェフも歓迎されるでしょう。さらにマネジメント経験があると将来的に現地で経営側に回る道も開けます。ニュージーランドで経験を積み、人脈を築けば、将来的に自分で店を任されたり開業に関わるチャンスも十分に考えられます。

総合すると、ニュージーランドの日本食業界は今後数年間は安定成長が見込まれる狙い目の市場です。寿司やラーメン文化が既に定着しつつある上に、新しい和食ジャンルにも挑戦の余地があります。都市部の需要増に加え、地方や観光地での和食浸透も進めば、求人数はさらに広がるでしょう。「海外で腕試しをしたい」「ワークライフバランスの良い環境で働きたい」という日本人料理人にとって、ニュージーランドは今まさにキャリアチャンスに満ちたフィールドと言えます。

7.現地で活躍する日本人料理人の事例(ニュージーランド)

事例1: “本格和食を20年続け、現地で表彰” — オークランド「Gion」久々江(Akira)シェフ

オークランドの和食レストラン「Gion」オーナーシェフ久々江義昭氏は、京都で修行後ニュージーランドへ渡り、2006年に店を開業。長年にわたり本格和食を通じて日本文化を伝えてきた功績で、オークランドの日本総領事館より表彰を受けたと報じられています。
学べるポイント:短期の“稼げる求人”だけでなく、現地に根付いて評価を積み上げる道もある(=長期定着×ブランド化)。

事例2: “デギュスタシオン(お任せ)で勝つ” — オークランド「Cocoro」徳山誠シェフ

オークランドの「Cocoro」はデギュスタシオン(コース)中心で評価される現地の人気店の一つで、サイト上でもChef Makoto Tokuyamaとして紹介されています。
学べるポイント:NZでは「素材の良さ×繊細な仕事」が刺さりやすい。寿司だけでなく、会席・小鉢・火入れなど“総合力”のある料理人ほど価値が上がる。

事例3: “若手でもヘッドに抜擢” — オークランド「Mad Samurai」三木郁弥シェフ

日本での経験を経て、ニュージーランドの日本食レストラン「Mad Samurai」でヘッドシェフとして活躍している事例が、寿司学校/関連メディアの対談記事として紹介されています。
学べるポイント:NZは(英語が完璧でなくても)現場で結果を出せる人が早く評価されやすい。“握れる・捌ける・回せる”に加え、現地スタッフを動かす段取り力が鍵。

事例4: “名店出身×寿司・海鮮の専門性” — タカプナ「Tokyo Bay」佐藤チカラシェフ

オークランド近郊タカプナの「Tokyo Bay」では、東京出身のChikara Sato氏がヘッドシェフとして紹介され、寿司とシーフードのスペシャリストとして言及されています(銀座の寿司店でのトレーニングにも触れられています)。
学べるポイント:店側が欲しいのは「言われた通りに作る人」ではなく、“看板になる職人”。専門性が明確だと、都市部でも強い。

8. まとめ

ニュージーランドで料理人として働くことは、高い給与水準と働きやすい環境のもと、自身のスキルを活かして成長できる魅力的な選択肢です。日本食ブームに支えられ求人ニーズは高く、適切なビザを取得すれば家族と共に新天地で暮らすことも可能です。生活面では日本との違いもありますが、多文化社会の中で新しい刺激と学びが得られるでしょう。

何より先輩日本人シェフたちの成功談が示すように、ニュージーランドには頑張る料理人を受け入れてくれる土壌があります。
ぜひ本記事の情報を参考に、ニュージーランドでのキャリア形成にチャレンジしてみてください。皆さんの挑戦が実り多いものとなるよう応援しています。

参考:
・PRTImes:ニュージーランド進出|オークランド・ウェリントンで拡大する日本食市場に即戦力人材を提供
・note:世界日本食材市場と日本食レストランの店舗数推移(2021-2023):ニュージーランド編
・HANNA Consultant:【3年以上の飲食経験があるあなたへ】ニュージーランドでキャリアが活きる飲食職種5選
・飲食大学:短期集中で“確かな基礎”を身につけ、海外へ——ニュージーランドで始まった、23歳の寿司職人の挑戦
・タビケン留学:ニュージーランドのワーホリでおすすめの仕事は何?稼げる仕事探しのポイントも解説
・pairing:海外の飲食店で働く日本人シェフが知っておくべきメリット・デメリットは?必要スキルとあわせて徹底解説
・ニュージーランドのお金:リージョナルシェフ カンタベリー全域
・seek:Head Chef salary
・Linkedin:VIAVIFA Immigration Insights
・WISE MOVE:Cost of Living in Auckland [2025]
・東京すしアカデミー:チャンスしか無い!NZの日本食レストランでヘッドシェフを務める若き侍からの招待
・GENKKAN NZ:日本の味を世界へ ニュージーランドで活躍する日本人シェフたち
・COCORO:公式サイト
・ilovetakapuna:Profile: Chikara Sato, Head Chef – Tokyo Bay

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