フィリピンで働く日本人料理人のためのガイド
海外で和食シェフとして働くことに興味がある20代後半~40代の皆さんへ。
本ガイドでは、フィリピンで寿司職人・和食料理人として働く魅力から求人動向、給与水準、ビザ手続き、生活環境、そしてサポート体制まで包括的に解説します。
フィリピン就職のメリット・注意点を理解し、キャリアに役立ててください。
フィリピンで働く魅力・特徴

フィリピンで日本人料理人として働く魅力には、以下のような点があります。
物価が安く生活費を抑えられる
フィリピンの物価水準は日本の約3分の1程度とされ、都市部でも単身者の生活費は月12~20万円ほどが目安です。家賃や食費が比較的安く、同じ収入でも日本より可処分所得を多く確保できます。
親日的で受け入れられやすい
フィリピンはアジア有数の親日国として知られ、ある調査ではフィリピン人の80%以上が日本に好印象を持っています。日本人への歓迎度が高く、現地で生活する上で心理的なハードルが低いと言えます。
英語が通じコミュニケーションが容易
フィリピンの公用語の一つは英語で、国民の英語力は非英語圏で世界トップクラスです。英語能力指数ではアジアでシンガポールに次ぐ第2位とされ、日常会話や職場で英語が広く通用します。英語が苦手でも現地で学びながら働ける環境です。
日本食文化の浸透
フィリピンでは日本食ブームが続いており、日本食レストランや日本食材を扱うスーパーも増加しています。
マニラには日本食レストラン街「リトル東京」があるほどで、本格和食が現地の人々にも愛されています。首都マニラのランドマークやRobinsonsといった大型スーパーでも醤油・味噌・寿司米など日本食材が豊富に手に入ります。
温暖な気候:
一年を通じて平均気温が約27℃前後の熱帯気候で、寒い冬がありません。常夏の気候を好む方にとっては過ごしやすく、休日にビーチやリゾートに出かける楽しみもあります。
ただし雨季と乾季があり、雨季にはスコールもある点には留意が必要です。
チップ文化の違い:
フィリピンは日本と異なりチップ文化があります。法律上は義務ではありませんが、レストランやホテルなどでは良いサービスに対し料金の10~15%程度のチップを渡す習慣が一般的です。
高級店ではサービス料込みの場合もありますが、それ以外では感謝の気持ちとしてチップを手渡す場面が多い点を理解しておきましょう。
こうした特徴に加え、フィリピンは日本から直行便で約4~5時間とアクセスも良く、年に一度は帰国しやすい距離感も魅力です。現地の人々の明るさやホスピタリティにも支えられ、海外生活初心者でも比較的馴染みやすい環境と言えます。
採用動向:和食レストランの需要と都市別傾向

日本食人気の高まりに伴い、フィリピン各地で日本人料理人の需要が拡大しています。
特に高級和食レストランや寿司店を中心に、日本人シェフを求める求人が増えています。フィリピン全体の日本食レストラン数は2021年の581店から2023年には760店へと増加し、2025年には1,250店に達するとの予測もあります。
以下、主要都市の動向を見てみましょう。
マニラ首都圏(Metro Manila):
フィリピンで最も日本食レストランが集中する地域です。マカティ市の「リトル東京」界隈は日本料理店の激戦区として有名で、数十軒規模の日本食レストランが軒を連ねます。
高級寿司店や懐石料理店、天ぷらや焼肉の専門店まで多彩で、富裕層や外国人ビジネスマン向けの高級店では「日本人シェフによる本格和食」が売りになっており、日本人料理長・板前へのニーズが高い傾向があります。
また五つ星ホテル内の日本食レストランや、大型ショッピングモール内の和食チェーンでも和食経験者の採用機会があります。マニラ首都圏では治安や生活面の安心感から日本人駐在員も多く、本格的な和食を求める顧客層が厚いため、日本人職人の腕が発揮できる職場が増えています。
セブ都市圏(Cebu):
リゾート地として有名なセブ島でも日本食レストランが近年急増しています。セブ島および隣接するマクタン島には合計100店舗以上の日本食レストランがあり、寿司、ラーメン、焼肉、居酒屋などジャンルも様々です。日本人経営の本格店から、フィリピン人向けにアレンジした日系チェーン店まで選択肢は豊富で、特にITパーク周辺やマクタンニュータウンに人気店が集まります。
質の面では玉石混交で、日本人オーナー・料理人がいる店は日本と遜色ない味を提供する一方、フィリピン人シェフのみの店ではローカライズされた味付けになる傾向があります。こうした背景から、セブでも日本人シェフを招聘して味のクオリティ向上を図る動きがあり、高級路線の店や新規オープン店を中心に採用ニーズがあります。
その他の地域:
マニラ・セブ以外では、観光客の多いリゾート(ボラカイ島、パラワン島など)や、経済発展の著しい都市(ダバオ、クラークなど)に点在して日本食レストランがあります。ただ店舗数は限られ、多くはローカルスタッフが調理を担い、日本人はメニュー監修のみというケースも見られます。そのため地方都市で日本人料理人の求人はまだ多くはありませんが、飲食チェーンの進出次第では今後増える可能性もあります。
まとめると、高級店を中心に「本物志向」の和食ニーズが高まっており、経験豊富な日本人職人への期待は大きい状況です。特にマニラとセブでは数多くの新規出店が続いており、海外でキャリアを積みたい和食料理人にとって有望なマーケットと言えるでしょう。
給与水準と生活コスト

フィリピンで日本人料理人として働く場合の給与水準は、経験やポジションによりますが日本国内と同等かそれ以上になる例もあります。 一方で物価が安いため生活コストは低く、手取り収入に対する可処分所得(貯蓄可能額)は大きくなります。
給与水準の目安:
日本人シェフの月給相場は、アシスタントクラスで月給2,000~3,000ドル程度、料理長クラスで4,000ドル以上(年収換算で約400万~600万円台)というケースが多く見られます。
例えばマニラの老舗日本料理店が募集したアシスタント寿司シェフでは「月給US$3,000(手取り)+住居提供」という待遇例がありました。
この求人では徒歩圏内の社宅(プール・ジム付き)に家賃・光熱費無料で住め、まかないも支給されるため、生活費を大幅に節約して月3,000ドルの給与をほぼ貯金に回すことも可能としています。
このように住宅手当や食事補助が付く求人も多く、現地での暮らしに必要な実質手取りは想像以上に高くなる傾向があります。
生活コストと可処分所得:
前述のようにフィリピンの物価は総じて日本の半分以下で、特に食品や交通費は安価です。マニラやセブ等の都市部で単身者が快適に暮らす生活費は月12~20万円(約5万~8万ペソ)が一応の目安とされています。
実際、2025年時点のフィリピン平均月収は約19,022ペソ(約5万円)ですが、この水準でも現地の物価なら一定の生活が可能と報告されています。
したがって、日本人シェフが月給数十万円を得ればゆとりある暮らしができ、かなりの額を貯蓄に回せるでしょう。例えば手取り20万円で月15万円の支出なら5万円貯金できますが、手取り30万円で生活費を同じ15万円に抑えれば毎月15万円を貯蓄できる計算です。実際に現地採用で働く日本人からも「日本よりお金が貯まる」という声が多く聞かれます。
給与支給形態:
給与は現地通貨ペソで支給されるケースと、日本の口座へ日本円で送金されるケースがあります。高額給与の場合、為替レートの影響もあるため契約時に確認が必要です。税金についてはフィリピンの所得税が適用されますが、外国人向け優遇や非課税枠は基本ないため、提示額が税引き後なのか前なのかもチェックしましょう(求人票に「手取り(NET)」と記載があれば税控除後の額です)。
また業種によってサービスチャージやチップの配分がある店もあります。
総じて、フィリピンでは日本人料理人に相応の高待遇が用意されており、生活費の安さも相まって経済的なメリットは大きいです。 現地で得た収入を貯蓄や将来の自己投資に充てながら、海外での経験を積むことができるでしょう。
求人の探し方:海外求人の見つけ方と応募経路

フィリピンで料理人として働く求人情報を探す方法はいくつかあります。日本と現地、双方の情報源を活用すると良いでしょう。
海外就職エージェントを利用する:
和食業界に特化した海外求人エージェントを活用するのが最も効率的です。例えば Washoku Agent(和食エージェント) は寿司職人・和食シェフ専門の転職支援サービスで、世界26か国以上の和食求人を扱っています。
無料相談に登録すればフィリピンを含む希望国の最新求人を紹介してもらえ、英語履歴書の作成から面接調整、ビザ取得まで一貫支援してくれます。業界事情に詳しいエージェントが仲介することで、給与や待遇の交渉もスムーズに進みやすいメリットがあります。
現地企業・店舗に直接応募する:
興味のあるレストランやホテルが明確にある場合は、直接問い合わせる方法もあります。フィリピンの高級ホテル(シャングリラ、フェアモントなど)や有名レストランの公式サイトで求人募集が掲載されていることがあります。
また、在比日本国大使館やフィリピン日本人商工会議所のサイトで現地採用情報が告知される場合もあります。直接応募する際は英文履歴書(CV)と職務経歴書を用意し、メールで問い合わせるのが一般的です。英文でのやりとりに不安がある場合、簡単な英語自己紹介文を準備しておくと良いでしょう。
日本国内の人材紹介会社経由:
日本国内の転職エージェントが海外求人を取り扱っているケースもあります。和食エージェント以外にも、料理人専門の人材会社(例:FindChefなど)やグローバル人材紹介会社がフィリピン求人を紹介してくれることがあります。これらに登録して希望条件を伝えておけば、該当する求人が出た際に声をかけてもらえる可能性があります。
コミュニティや紹介:
すでに海外で働いている知人の紹介や、料理人同士のネットワーク経由で求人情報を得るケースも少なくありません。特にフィリピン現地の日本人コミュニティ(Facebookグループや在住者のブログなど)でシェフ募集の話題が出ることがあります。また、現地で開催される日本食イベントや交流会に参加し、人脈を作っておくと声がかかることもあります。信頼できる人からの紹介は採用側も安心感があるため、有利に進む場合があります。
いずれの方法でも重要なのは、履歴書・職務経歴の英語対応と自分の強みの明確化です。 日本での経験年数や得意分野(寿司、天ぷら、懐石など)、マネジメント経験、受賞歴があればしっかりアピールしましょう。英語力不問の求人もありますが、簡単な英会話ができると望ましいため、応募段階で「必要なら現地で英語習得する意欲がある」ことを伝えると好印象です。また人気求人は応募が殺到するため、募集開始から応募・返答まで素早く動くフットワークも大切です。
ビザ・就労手続き:フィリピンで働くためのビザ取得の流れ

フィリピンで合法的に就労するには、就労ビザ(9Gビザ)および就労許可の取得が必要です。 ビザ手続きは雇用主の協力のもと行うのが一般的で、以下がおおまかな流れと留意点です。
採用内定とビザ申請準備:
まず現地企業から正式に採用内定を得た後、ビザ申請のプロセスが始まります。フィリピンでは個人で就労ビザ申請を行うことはできず、必ず現地法人である雇用主がスポンサーとなって申請する必要があります。
したがって、内定をもらったら雇用主の人事担当者と連携し、必要書類の準備に入ります。通常求められる書類はパスポート、履歴書、健康診断書、無犯罪証明書、学歴・職歴証明など多岐にわたります(必要書類は制度変更も多いので最新情報を確認してください)。
労働許可証(AEP)の取得:
就労ビザ(9G)の本申請に先立ち、フィリピン労働雇用省(DOLE)から外国人雇用許可証(AEP) を取得する必要があります。AEPは「この外国人を採用する正当性がある」ことを示す許可で、雇用主が代行申請します。問題がなければ1~3年間の就労許可がおります(契約期間に応じて発行)。
AEP取得には通常数週間~1ヶ月程度かかりますが、企業によっては迅速化を図り最短1週間で取得した例もあります。なお6ヶ月以内の短期就労の場合は、AEPではなく特別就労許可(SWP)で対応するケースもあります。
9G就労ビザの申請:
AEP取得後、フィリピン入国管理局を通じて9G就労ビザ(Pre-arranged Employment Visa)の申請を行います。申請は日本のフィリピン大使館で行う方法と、ビザなし渡航後に現地で行う方法がありますが、多くは一旦ビザなし(30日間滞在可)で入国し現地で手続きを進める形になります。
9Gビザの審査期間は3~6ヶ月と幅があり長期化しやすいため、その間は観光ビザの延長を繰り返して滞在をつなぐ必要があります(雇用主が手配する弁護士事務所等が代行します)。ビザ発給がおりると、外国人登録証(ACR I-Card)の取得も行います。
家族の帯同ビザ:
主たる就労者の9Gビザが発給された後、配偶者や扶養家族も9Gの家族滞在ビザを申請することができます。家族ビザ申請には結婚証明書や出生証明書の提出が必要です。家族ビザでは就労は認められないため、帯同配偶者が現地で働くには別途自分自身で就労ビザを取得する必要があります。
ビザの更新・注意点:
9Gビザの有効期間は1~3年で、更新する際は期限の3ヶ月前から手続きを開始します。また転職や退職で雇用先を離れる場合、ビザのダウングレード手続き(就労ビザを観光ビザに戻す処理)を行う必要があります。これを怠ると不法滞在扱いになる恐れがあるため注意してください。制度変更が多く必要書類や手順が頻繁に更新されるため、常に最新情報を入手し、わからない点は専門家やエージェントに相談することをおすすめします。
総じて、ビザ取得手続きは時間と手間を要しますが、多くの場合は雇用先企業やエージェントがサポートしてくれます。 実際、求人票にも「ビザ取得サポート有」「会社負担で就労許可取得」といった記載が見られます。自分自身でも必要書類の準備や期限管理をしっかり行い、滞在資格に問題が生じないよう努めましょう。合法的な就労ビザを得ていれば、フィリピンでの就労・滞在は基本的に安心して続けられます。
フィリピンでの生活環境

海外で働く上では、現地での生活環境も重要なポイントです。フィリピンで暮らす際の治安や医療、住居、交通、日本食事情について概要を押さえておきましょう。
治安(安全面):
フィリピンの治安は日本と比べると注意が必要です。ただし適切に注意すれば大きな問題なく過ごせるケースが大半です。都市部ではスリや置き引きなどの軽犯罪が多く、人混みの多いショッピングモールやジプニー(乗合バス)車内、観光客で賑わう繁華街では特に警戒が必要です。貴重品は肌身離さず持ち、バッグはチャック付きのものを前掛けにするなど対策しましょう。
また深夜の一人歩きや治安の悪い地域(マニラのエルミタ・マラテ地区など)は避け、防犯意識を常に持つことが肝心です。警察官や警備員が商業施設に常駐している場所は比較的安全ですが、油断は禁物です。総じて、日本の感覚より一段階高い注意深さで行動すれば、必要以上に恐れることはありません。
医療環境と保険:
マニラやセブなど大都市には近代的な私立病院があり、英語で高度な医療サービスを受けられます。代表的な病院として、マニラのマカティメディカルセンターやセントルークス病院、セブのチョンフア病院などが挙げられ、在留日本人も多く利用しています。
医療費は日本よりやや高額になる場合があるため、民間医療保険への加入は必須です。多くの就労先企業は現地の医療保険を完備しており、指定クリニックでの診療が受けられるよう手配してくれます。赴任前に日本の海外旅行保険(長期滞在対応)に加入し、現地保険と二重で備える人もいます。薬局では日本製の薬は手に入りにくいため、常備薬は日本から持参すると安心です。
住居と生活利便性:
日本人が住む住居としては、コンドミニアム(コンドと略称される高層マンション)やサービスアパートメントが人気です。これらは24時間警備員常駐でセキュリティがしっかりしており、ジムやプールが併設されている物件も多くあります。
マニラではマカティ、BGC(ボニファシオ・グローバルシティ)、オルティガスなど治安と利便性の高いエリアに日系企業社員が集中しています。家賃相場はエリアにもよりますが、1ベッドルームで月5万~10万円程度が目安です。現地採用の場合、求人によっては住居提供や家賃補助が付くこともあります。日本人向けのフリーペーパーやFacebookコミュニティで住宅情報が得られるほか、現地の不動産仲介業者に紹介してもらうことも可能です。
掃除洗濯を任せられるメイドさん(ハウスキーパー)を雇う家庭もあり、紹介所で週数回からフルタイムまで手配できます。総じて都市部では生活インフラが整っており、ショッピングモールにはスーパーや家電店、飲食店が揃い、日本人にとっても便利な暮らしができるでしょう。
交通事情:
マニラ首都圏は世界的に見ても渋滞が深刻な都市として知られ、時間帯によっては数kmの移動に1時間以上かかることもあります。公共交通はジプニーやバス、鉄道(LRT/MRT)がありますが、路線が限られ混雑するため、タクシー配車アプリのGrabを利用する日本人が多いです。
Grabは安全性が比較的高く、料金も日本に比べ手頃です。会社によってはドライバー付き社用車を支給する場合もあります。セブでは渋滞はマニラほどではありませんが、やはりGrabやタクシー移動が主流です。
車を自分で運転する選択肢もありますが、交通ルールの違いや運転マナーの面でハードルが高いため、最初は無理せず車掌握は控えた方が無難です。通勤は極力渋滞を避けるルート・時間を選ぶ、徒歩圏内に住むなどの工夫でストレスを減らせます。
日本食材・日本人コミュニティ:
フィリピンでは日本食ブームもあり、日本の食材や調味料を扱う店が増えています。マニラの大型スーパー(LandmarkやRobinsonsなど)では醤油やみりん、豆腐に至るまで一通りの日本食材が入手可能です。
また、日系の食材店(マカティのヤマザキ、BGCのMitsukoshiモール内スーパー等)もあり、味噌や納豆、冷凍の魚介類なども買うことができます。価格は輸入品のため割高ですが、日本の味が恋しくなっても困ることは少ないでしょう。さらに日本食レストランが多いため、外食でも寿司やラーメン、カレーライスまで楽しめます。
日本人コミュニティも大きく、マニラ日本人会やセブ日本人会といった組織が現地情報の提供やイベント開催を行っています。日本人学校(マニラ日本人学校)や補習校もあり、子供連れの家族も一定数暮らしています。困ったときには在住者のSNSグループで相談することもでき、初めての海外生活でも先輩日本人の助けを得られる環境が整っています。
家族帯同や長期滞在は可能か?

フィリピンでの就労は、条件を満たせば配偶者や子供を帯同することも可能です。 また、就労ビザを更新し続けることで長期間滞在することもできますが、永住となると別途条件が必要になります。
家族の帯同:
就労者本人が9G就労ビザを取得すれば、その配偶者や扶養家族(未成年の子)は9Gの付帯家族ビザを申請・取得できます。帯同家族ビザがあれば、家族もフィリピンで合法的に居住・就学できます。
ただし前述の通り、家族ビザでは就労は不可のため、帯同の配偶者が現地で働きたい場合は別途自ら就労ビザを取得する必要があります。また、帯同する子供の教育面も考慮が必要です。マニラには日本人学校(小学部・中学部)があり日本と同じカリキュラムで学べますが、入学には親が駐在員など企業派遣であることなど条件があります。
その他インターナショナルスクールも複数あり(欧米系やフィリピン系)、授業は英語で学費は年間数十万円~百万円程度と高額です。帯同前には子供の教育プランと費用を十分検討しましょう。
医療や生活インフラ面は前述の通り整っているため、帯同家族も比較的快適に暮らせる環境です。実際にマニラやセブでは、日本人シェフが家族と共に長期滞在し家庭を築いている例もあります。
長期滞在と永住:
フィリピンの就労ビザ(9G)自体には「何年までしか更新できない」という上限はなく、雇用関係が続く限り更新し続けることで長期滞在が可能です。実際、現地で10年以上勤務し定年まで勤め上げる日本人もいます。
ただし9Gビザは雇用主に依存するビザであり、その仕事を辞めればビザも失効します。転職する場合は新しい雇用主で改めてビザ申請が必要です。将来的にフィリピンに永住したい場合、結婚による配偶者ビザ取得や、50歳以上で取得可能なリタイヤメントビザ(SRRV)などの選択肢もあります。
しかし一般的には、就労ビザで一定期間働いた後は日本に帰国するか他国へ転身するケースが多いようです。長期的なキャリアプランとして、フィリピン勤務の後に別の国へステップアップする人もおり、海外経験を積む場としてフィリピンを位置づける考え方もあります。
一方で現地で人脈やスキルを蓄積し、フィリピン国内で独立・起業(自分の店を開く)する道を選ぶ人も稀にいます。その場合は現地法人設立や投資家ビザの取得など別のハードルがありますが、夢は広がります。
まとめると、フィリピンでの就労は家族帯同も含め長期間にわたって可能ですが、ビザとキャリアの両面で計画性が求められます。 帯同家族の生活設計や自身の将来展望を踏まえ、必要な準備をしておきましょう。
海外転職サポート:Washoku Agentによる支援内容

海外で働くにあたって不安な点が多い場合、専門エージェントのサポートを受けることで安心感が得られます。Washoku Agent(和食エージェント)は、海外で活躍したい和食料理人のための転職支援サービスであり、求人紹介から渡航後のフォローまで包括的な支援を提供しています。具体的な支援内容は次のとおりです。
求人紹介と面談・面接対策
登録者一人ひとりに担当コンサルタントが付き、希望や経歴をヒアリングしたうえで適切な求人を紹介してくれます。希望国が定まっていない場合も各国の特徴や求人動向を説明してもらえます。応募する際は英語の履歴書・職務経歴書の作成支援や、面接想定質問の共有、受け答えのアドバイスなど面接準備も丁寧にサポートしてもらえます。特に英語面接に不安がある場合、事前にロールプレイで練習する機会を設けてもらえるため安心です。
ビザ取得や渡航手続きのサポート
内定後の就労ビザ申請や渡航準備も、Washoku Agentがノウハウを生かしてサポートします。必要書類の案内や取得手順の説明、書類不備がないかのチェックなどを受けられます。企業側とも連絡を取り合いながらビザプロセスを円滑に進め、スケジュール管理も補助してくれます。渡航前には現地入国時の注意事項や持参すべきものリストなども共有してもらえるため、初めての海外赴任でも戸惑うことが少なくなるでしょう。
待遇・給与交渉のサポート:
求職者に代わって給与や待遇面の交渉をエージェントが調整してくれるのも大きなメリットです。本人から直接言い出しにくい給与交渉も、業界相場に詳しいエージェントが行うことで適切かつ円満に進めやすくなります。
Washoku Agentのコンサルタントは各国の給与水準や物価、雇用慣行について深い知識を持っており、提示条件が妥当かどうかアドバイスを受けることもできます。例えば「住宅手当の有無」「現地医療保険の適用範囲」「家族帯同時のサポート」など細かな点まで事前に確認・交渉してくれるため、入社後のギャップを減らすことができます。
現地定着支援(アフターケア)
渡航・就業が決まった後も、Washoku Agentは現地で定着できるようフォローしてくれます。具体的には、現地生活のアドバイス(住まい探し、銀行口座開設の手順、携帯電話契約方法など)を教えてもらえたり、緊急時の連絡先を案内してもらえます。マニラやセブのようにエージェント側スタッフが駐在している国では、渡航後に直接相談に乗ってもらうことも可能です。
勤務開始後もし職場で困ったことがあれば、契約内容の再確認や雇用主への伝達などもサポートしてくれます。Washoku Agentは「一度の転職で終わらず、将来にわたってキャリアの道を共に歩む“ライフパートナー”でありたい」と掲げており、長期的な視点で相談に乗ってくれる心強い存在です。
ミスマッチ防止の徹底
海外転職では「聞いていた話と違う」というミスマッチが起こりがちですが、Washoku Agentではそうした事態を防ぐために企業情報や現地事情を良い面も悪い面も包み隠さず伝える方針を取っています。各国の文化や職場環境、生活コストや治安情報まで詳細に共有し、求職者が納得した上で決断できるようサポートします。
また、海外勤務への適性を見極める観点から、場合によっては登録者の希望に対し「海外より日本での継続を勧める」など率直な助言を行うこともあるようです。短期的な利益よりも求職者と企業双方の満足度を重視する姿勢により、実際に紹介された人材の定着率も高く評価されています。
このように、Washoku Agentをはじめとする専門エージェントを利用すれば、準備段階から就労後まで一貫した支援を受けられます。 とりわけ英語や海外生活に不安がある方にとって、心強いサポーターとなるでしょう。
サービス利用料は基本的に企業側から成功報酬を得る形のため、求職者は無料で相談・サポートを受けられます。まずは気軽に無料相談を申し込んでみることで、自分の市場価値や具体的な求人情報を知ることができます。
準備を万全にし、フィリピンでの新たな挑戦に踏み出す際には、ぜひプロの力もうまく活用してください。
参考資料:
- note.com仲川光「世界の中の日本③フィリピンの『親日』の理由に迫る!」(2023) – フィリピン人の80%以上が日本に好印象を持つとの調査結果を紹介
- cebu3.comCEBU3.COM「フィリピン人の英語力 徹底検証」(2021) – 英語能力指数においてフィリピンはアジア第2位であると報告
- philippines-lifestyle.hatenablog.comPhilippines駐在マニュアル「フィリピンでのチップ文化を徹底解説!」(2024) – フィリピンではサービスに応じて10~15%のチップが目安と解説
- jetro.go.jpJETRO海外レポート「水産物や日本酒の人気(フィリピン)」(2023) – フィリピンで日本料理店と日本食材スーパーが増加していると指摘
- navimanilaph.comナビマニラ「マカティの日本料理に新風を KABUKI FOOD DECK」(2024) – マカティのリトル東京界隈が日本料理店の激戦区であると紹介
- note.comnote.comnote「世界日本食材市場と日本食レストラン店舗数推移:フィリピン編」(2024) – フィリピンの日本食レストラン数が2021年581店→2023年760店、2025年1,250店予測と記載
- cebu-hoppy.comcebu-hoppy.comセブホッピー「2025年最新版 セブ島の日本食レストラン11選!」(2025) – セブ島・マクタン島に100店以上の日本食店があり、日本人経営店は味のクオリティが高いと言及
- washoku-agent.comwashoku-agent.com和食エージェント求人情報「老舗日本料理店アシスタント寿司シェフ募集(マニラ)」(2025) – 手取り月給3000ドル・住居提供など高待遇の求人例。生活費が安く貯金可能と記載
- nativecamp.netNativeCamp英会話ブログ「2025年最新版 フィリピンの物価事情」(2025) – フィリピン平均月収19,022ペソ(約4万9千円)と物価水準について記載
- nativecamp.net同上 – マニラやセブの都市部で単身者が快適に暮らす場合、月12~20万円が目安との記載
- yappango.comyappango.comヤッパン号「フィリピンの就労ビザ申請:種類・取得方法・流れ」(2020) – 9G就労ビザ取得には現地企業スポンサーとAEP取得が必要、家族もビザ取得可と解説
- yappango.com同上 – 9G就労ビザの申請に3~6ヶ月かかる場合があること、取得まで観光ビザ延長が必要なことを記載
- washoku-agent.com和食エージェント求人情報(同上) – 会社負担で労働許可証取得サポート、最短1週間で取得可能との記載
- nativecamp.netNativeCamp英会話ブログ「フィリピン・イロイロの治安は?」(2025) – フィリピンでは全土でスリが多発し、人混みでは注意が必要と注意喚起
- note.comnote「フィリピン編 日本食材市場」(2024) – マニラのLandmarkやRobinsonsで日本食材が豊富に手に入る具体例を記載
- washoku-agent.comwashoku-agent.comWashoku Agent公式サイト – 和食エージェントは海外で働きたい料理人のための専門転職支援サービスで、英語履歴書作成からビザ・生活サポートまで一貫支援と明記
- washoku-agent.com和食エージェント「和食エージェントとは」紹介ページ – 登録者一人ひとりと丁寧に面談し、各国の特性・給与相場・生活環境・雇用主の情報を良い面も悪い面も包み隠さず伝えていると記載