料理人・寿司職人の海外転職|転職時の給与だけではない! 海外転職における、手残り収入・昇給・ワークライフバランスなどの魅力とは?
最近は料理人、特に寿司職人の海外転職が大きく取り上げられ、円安の近況も相まって、海外転職に興味を持つ料理人の方が増えてきております。
では海外で働くことの魅力、海外勤務で得ることのできるものは、転職時の給与アップだけでしょうか?
私たち和食エージェントは、日本人料理人に特化したキャリアコンサルタントとして、多くの料理人の海外転職を支援しているプロフェッショナルです。
また世界26カ国にクライアントをもち、16カ国に日本人料理人の採用支援実績があり、その経験から海外の年収、給与、収入やリクルートメントに精通しています。
そこで、 ここでは、私たちプロフェッショナルの観点から、料理人・寿司職人が海外で働く魅力について、「5つの特徴」で紹介します。
昇給率が段違い
海外で働く料理人や寿司職人の魅力の一つが「昇給率の高さ」です。日本の昇給率が2024年度は33年ぶりに高水準を記録しましたが、それでも年5%台です。つまりそのため、日本国内での転職後では、大幅な昇給に期待をすることは難しいケースが多いです。
一方で海外では実力主義の文化が強く、成果を上げれば短期間で大幅な昇給が期待できます。特にミシュラン星付きレストランや高級寿司店では、腕の良いシェフには高額の報酬が支払われることも珍しくありません。
また、日本食ブームにより、和食や寿司の職人に対する需要が高まっています。そのため、日本人シェフは現地の経営者やレストランオーナーにとって貴重な人材とされ、待遇が良くなる傾向があります。
最初の海外転職の給与条件が、仮にご自身のご希望される額よりも下回っていても、3年後~5年後の倍増、3倍増を目指して、まずは海外勤務のチャンスを掴み取る、という考え方も、先々のキャリア形成の間口を広げるための、ひとつの重要な考え方と言えます。
異文化コミュニケーション環境に身を置ける!
海外で働くことで、異文化コミュニケーション能力が飛躍的に向上します。
海外転職=移住なので、観光とは全く違った観点で、日々の生活をその国、その都市で過ごしていくことになります。
また、職場環境においても、ほとんどの職場が日本人の数は限られている場合が多く、現地スタッフや国外から移住してきた外国人とのチームになるはずです。そのような環境に身を置くことは、飛躍的な異文化コミュニケーション能力をもたらします。
また、日本国内でもインバウンド需要が増加し、訪日外国人観光客に対応できるスキルが求められていますが、実際に海外で働くことで、より深いレベルで異文化を理解し、適応する力が身につきます。さらに、日本でオーバーツーリズムが進む中、現地のレストランやホテルでは、観光客向けのサービスやメニュー開発も重要になっています。海外での経験を積むことで、将来的に日本に戻った時に、こうしたニーズに応えられる貴重な人材になれるでしょう。
ワークライフバランス
海外では、日本と比べて労働環境が整っている国が多く、ワークライフバランスを重視するシェフにとって理想的な環境が広がっています。
例えば、ヨーロッパ諸国では労働時間の規制が厳しく、週休二日制や長期休暇を取得しやすい傾向があります。近年日本食の普及が目覚ましい中東のドバイなどは、高度技能を保持している外国人労働者への年間の有給日数が年間40日と義務づけられている、と言ったケースもあります。
また、アジア・東南アジア諸国では、勤務時間や週休数などは日本と変わらない条件が多いですが、提供される住居が勤務店舗から徒歩圏内にある、といった例もあり、日本時代では通勤時間に費やしていた時間を自分の時間に充てる、といった時間的余裕を持ちやすい環境にあります。
社会的ステータスの向上
海外では、日本食のシェフや寿司職人は「職人」としての地位が高く評価されます。
特に高級鮨おまかせ店やホテルでは、日本人のシェフが勤務していることがブランド価値を高める要因になっており、そのシェフを目的に当地のVIPがお客様として訪れることもあります。そのような環境が、シェフに高い社会的ステータスをもたらしています。「街を歩いていたら、現地の芸能人や王族に友人として気軽に声を掛けられる」、と言った話も聞くこともあります。
また、海外の飲食業界では、成功した料理人がメディアに取り上げられたり、独立して自分の店を持つケースも多く、日本国内よりもキャリアアップのチャンスが広がっています。
福利厚生による可処分所得が増える可能性
海外では、国や企業によって福利厚生が充実していることが多く、結果的に可処分所得が増える可能性があります。例えば、医療費が無料または安価な国では、医療保険の負担が軽減され、生活費を節約できます。
また、企業によっては、住宅手当や交通費補助、食事補助などが充実しており、これらのサポートを活用することで、実は額面給与が少なくても、最終的な手残り金額を計算すると、給与以上の経済的メリットを享受することができる、といったケースも多いです。
まとめ
料理人や寿司職人が海外で働くメリットは、単なる転職時の給与アップだけにとどまりません。
たとえ転職時の給与がご希望額よりも多少目減りしたとしても、昇給率の高さ、異文化コミュニケーション能力の向上、ワークライフバランスの改善、社会的ステータスの向上、そして福利厚生の充実による可処分所得の増加など、転職後に得られる多くの魅力があります。
海外でのキャリアを検討している料理人にとって、これらのメリットを踏まえたうえで、ぜひ新たな挑戦を考えてみてはいかがでしょうか?
私たち和食エージェントには、世界26カ国に求人クライアントがおり、各国の給与相場、手取り給与シミュレーション、ビザ取得事情などに精通したコンサルタントも在籍しています。海外でのお仕事をお探しの際は、是非当社にご登録し海外転職のご相談をいただければと思います。